コラム 茨木 英光

アジャストの上達に必要なこと6

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こんにちは。

関節マスタードットコムの
茨木 英光(いばらき ひでみつ)です。

本日もどうぞよろしくお願いします。

今日は胸椎のアジャストについてです。
アジャストは関節を開くこととお伝えしてきましたが、
胸椎はどのようにすれば椎間関節が開くのか考えていきましょう。

胸椎の椎間関節は前後面となっています。
ちょうど屋根瓦のような構造です。

カイロプラクティックでの変位は通常後方変位として考えられていますが、
後方変位を前方に押し込むだけでは下にある椎骨の上関節突起に
ぶつかってしまって椎間関節を開くどころか逆に圧迫してしまいます。

しかし腹臥位にて手掌で背中を押してみると
ボキボキとなって胸椎が動いてくれます。

これはどういうことなのでしょうか。

これは、下の椎骨のほうが押されることによって
前方に移動して椎間関節が開いているのです。

ということは、胸椎は後方変位を前方に戻すことができないのでしょうか。

まずは胸椎がどのように変位するのか考えてみましょう。

長時間座っているときなど背中が丸くなって姿勢も下がってきます。
ですから胸椎は後弯が増強するように後下方変位していくのです。
単に後方に変位するというよりも、
「上の椎骨が重くのしかかる」感じでしょうか。

後方に変位しているものを前方に押し込めばいいと思ってしまいますが、
座位にて膝で矯正する場合には膝で押し込もうとしてももうまくいきません。
患者様に痛みを与えてしまうだけになってしまいます。

膝で矯正する場合には、押しこむというより、後弯が強くなった胸椎を
前弯する方向へもどすという考え方で矯正していきます。

矯正するのは変位している下位椎骨の上関節突起を前方に矯正するか
変位している椎骨にコンタクトして、
一つ上の椎骨を後方に引いてくるかのどちらかとなります。

1 患者様はベッドの尾方に座り、術者はその後方に座ります。

2 下部胸椎だったら脇の下で手を交差して、
術者は後方から両手首を持ちます。

中部胸椎や上部胸椎だったら首の後ろで手を組んでいただき、
術者は下から手を入れて手首を持ちます。
術者は踵を上げてしゃがんでいます。

3 次に患者様に背中を丸めてもらい、
その姿勢のまま後ろに倒れて来ていただきます。

術者の膝の高さまで倒れて来てもらいます。
ここが大切で、決して術者の方から自分の膝を
患者様に近づけてはいけません。
術者の姿勢が崩れてしまうからです。

倒れる角度で高さを調整しますから、下部胸椎だったら少しだけ倒れて
上部胸椎でしたら、大きく倒れこんで来てもらって、
術者も後ろに下がりながら高さを
自分の膝のところまで持ってくるようにします。

4 膝に椎骨がしっかりと当たったら、
患者様に少し上を向いてもらうように指示をして
同時に術者の手で患者様を引いて、
矯正する椎骨だけが前弯となるように操作します。

この操作の時も膝は動かしてはいけません。
動かすのは術者の手のみです。
ここで膝を押し込んでしまうのが失敗の原因となってしまいます。

5 椎骨に前方へのテンションがかかったら、
術者の手を引き寄せて矯正を行います。

最後まで膝は動かさないでください。

この操作によって、矯正するの椎骨に前方へのテンションが
加わって椎間関節が開きます。

しかしこれでは関節が動いても後方に変位したままなのではないか
という疑問が残るかと思います。

しかしその心配はいりません。

胸椎というのは猫背になると腰椎よりも丸くなってしまいます。
側弯症でも大きく波打って変形するのは腰椎よりも胸椎です。

このとき胸椎1つが単独で後方にボコっと後ろに飛び出るのではなく、
胸椎全体が屈曲して背中が丸くなっていきます。

カイロプラクティックのリスティングでは
PLIやRPS というように表記しますから

後方に突出しているようなイメージを抱いてしまいがちですが、
リスティングはあくまでも表記方法であって、
実際の変位は無断階にベクトルがあって、三次元的に変位しているのです。

話を元に戻して、胸椎は猫背になるのですから、
椎間板の前方が圧迫されやすいのです。

ですから胸椎のアジャストは後方変位を押し込むのではなく
この椎間板の前方を目的として行うのです。

先ほどの矯正の手順4にて、矯正する椎骨だけを前弯にするというのは
椎間板の前方を開いているのです。

胸椎8番が変位していて、9番を矯正する場合でしたら
膝のベクトルは8番の椎体の前方下部、(8~9間の椎間板上部)
ということになります。

イメージできますでしょうか。
簡単に言うと8~9間の椎間板の前方を開きたいということです。

腹臥位での矯正は前方(床方向)に向かって押して矯正しますが
これは動かない場合も結構あります。

あまり無理して強く押すと、肋骨を傷める可能性がありますから
矯正してみて動きそうになかったら座位の矯正に変更しましょう。

今日は胸椎の矯正について考えてみました。
膝で矯正する場合には、
「押しこむのではなく、自分の方に引いてきて椎間関節を開く」

このことに注意して矯正してみてください。
慣れれば上部胸椎でもうまく動かせるようになります。

ありがとうございました。

関節マスタードットコム
茨木英光

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