コラム 茨木 英光

体を芯から温める

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こんにちは。

関節マスタードットコムの
茨木 英光(いばらき ひでみつ)です。

まだまだ寒い日が続いていますが、
そんな冬の楽しみは何と言ってもお風呂です。

よく患者様から「体が冷えると良くないですか」
という質問を受けることが先生の治療院でも多いかと思います。

一言でいうと「よ~く温めてください。」
ということになるのですが、
今日は温めることについて科学的に考えてみたいと思います。

1 免疫に欠かせない脂質

脂(あぶら)と聞くと、
どうしても控えないといけないと敬遠されがちです。

現代生活では確かに摂り過ぎによって問題になるのですが、
本来脂質とは、行きていく上で欠かせない栄養素です。

コレステロールは細胞膜形成し、
その流動性や機能を調節する働きがあります。

また脂質は1gあたりのエネルギー生産量は
炭水化物やたんぱく質の2倍以上なので、
エネルギー効率が大変良いのです。

そのため脂質がないと体が動かなくなるということになります。

また脂質はホルモンの原料となりますので、
免疫に深く関わっています。

つまり免疫とは脂なのです。

また脂質がリンパ球の形を細長くして移動しやすくするなど、
重要な役割を果たしているということも発表されています。

リンパ球の形が変わるということは体のどこにでも移動できて、
異物を除去しやすくなるということになります。

このように脂質は生きていく上で不可欠で、
特に免疫を高めるには脂質を効果的に摂取する必要があるわけです。

2 脂質を溶かそう

この脂質を体の中で効果的に使うために大切なのが「温度」です。
ラードは常温で固形です。
そして熱すると溶けます。

ラードとは動物の脂身です。
人間も体の中に固形の脂身がお腹の周りにたっぷりとあります。

一方オリーブオイルなどの植物性油は常温でも液体です。

ですから植物性油は摂取しても体の中で固まって脂にならないので、
積極的に摂りたい食材なのです。

常温で固形の動物性脂は、体温が低いとお腹の周りだけでなく、
関節などに付着して変形性関節炎や四十肩の原因となってしまいます。

ですから関節のためにも体温を上げて脂を溶かすことが必要になってきます。

3 体温が高い状態で活躍するマクロファージ

免疫のひとつで病原体や異物と戦うマクロファージは、
感染がおこった場所でまっ先に病原体や異物を食べて戦います。

そのマクロファージに存在する
温度センサーのTRPM2(トリップ・エムツー)が
38.5度で活性化するようになる仕組みが発見され、
貪食作用がこの体温域でより増強されることが分かってきました。

体の深部は40度に近いほうが病気になりにくいということです。

4 体の芯まで温めるとは

ではどれくらい温めれば良いのでしょうか。

これは私の推論ですが、
「血液の温度が上昇するまで」
ということになると考えています。

お風呂に入ってまず温まるのが筋肉です。

これだけでも体は温まった感じがするのですが、
まだ血液が温まっていないので
お風呂から上がるとすぐに湯冷めしてしまいます。

しかし血液の温度が上昇するほどに温まると
なかなか湯冷めしません。

免疫を上げるにはそれくらい温める必要があると思っています。

遺体現場で検死する際には
まず直腸に体温計を入れて体温を計ります。

直腸温はなかなか下がりにくいので、
その温度で死後何時間が経過しているのか
判断できるのだそうです。

逆に考えると、直腸内(体の芯)の温度は
温めてもゆっくりしか上昇しないので、
そこが温まるほどにしっかりとお風呂につかる必要があるのです。

そんなに体を温めてのぼせないのか、
という疑問がすぐに浮かんできます。

その対策方法として
1つはペットボトルの水を持って入浴すること。

2つめは、濁った入浴剤を入れることです。

普通のお湯だと、熱は上にばかり上昇して、
湯気としてお湯の中から出てきます。

つまり熱は体の中にあまり入っていってないのです。
だから温まりたい時にはついついお風呂の温度を上げてしまいます。

そうすると体の表面だけが温まってしまって皮膚はピリピリと痛いですが、
体の芯に熱がしっかり届いていないため、すぐに湯冷めもしてしまいます。

しかし酒粕とか白濁した入浴剤を入れると、
それらの分子が熱が上に逃げることを邪魔する役目を果たしてくれます。

行き場の失われた熱は体の中へと浸透していくので、
お風呂の温度を熱くしすぎなくてもしっかり温まることができるのです。

だから短時間でも体の芯まで温まるためのぼせることも防げます。

単純なお湯は湯気がたくさん立ちますが、
どろっとしたコーンスープでは同じ温度でも
湯気が立ちにくいことを想像すると分かりやすいと思います。

平熱の低い方はとくに白濁したお風呂に入って、
体の芯の温度を上昇させていくことをおすすめいたします。

私はこの「血液まで温める」考え方を思いついてから、
10年ほどは風邪を引いたことはありません。

「温まる」と「のぼせる」の間くらいに体をしっかり温めると、
免疫系の疾患にも強くなるのではないでしょうか。

みなさまもぜひ一度おためしください。

ありがとうございました。

関節マスタードットコム
茨木英光

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