コラム 茨木 英光

ぎっくり腰の治し方

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こんにちは。

関節マスタードットコムの
茨木 英光(いばらき ひでみつ)です。

前回は急性期の対処法についてお話しいたしましたが、
今日はその具体的な治療法としてぎっくり腰について
考えてみたいと思います。

腰を曲げて来院される患者様に対してどのような
施術をされていますでしょうか。
方法はともかく、とにかくなんとかしなければなりません。
良くなって帰っていただかなければならないのです。

そこでまず、腰痛とは、ぎっくり腰とはどういうものか
考えてみたいと思います。

私が考える腰痛とは、「腰椎が下がる」
これが大前提なのです。

よく世の中では「腰痛の8割は原因不明」と言われたり、
「ストレスが原因」などと言われたりしますが、

本当はもっとシンプルで、腰が下がって悪くなっているのです。
これが分からないと腰痛は治せません。

私がカイロプラクティックを習ったときには
椎骨は上下左右8方向にズレるので、
それをモーションパルペーションで検出して
矯正をすればなんでも治るという感じのものでした。

そこで説明されている図は骨しか描かれていないので
たしかに8方向に骨がズレそうです。

しかしそこに筋肉を付け加えると
下方に変位しないことがすぐに分かります。
腰方形筋を加えてみると、腰椎は、
斜め下に引っ張られることが一目瞭然です。

では逆に腰方形筋が骨盤を引き上げることはあるのでしょうか。

ます、デスクワークなどで長時間座っているとします。
骨盤は椅子に固定されていますので
腰方形筋によって引き上げられることはありません。
骨盤が後下方に回転して腰椎を引き下げるのです。

それから、中腰での作業などはどうでしょうか。
これもハムストリング筋が骨盤を後下方に回転させて
腰椎を引き下げているのです。

ですから腰椎と言うのは後下方にしか変位しないのです。
したがってぎっくり腰というのは腰椎を
上方・前方に押し上げることが必要となってくるのです。

では具体的な治療法について考えてみましょう。

ぎっくり腰で来られる患者様は腰を曲げて来院されます。
腰が極度に後下方に変位しているからです。

腰を触ってみると、
後ろに膨れ上がっているのがすぐに分かります。
これは椎間関節がさがって引っかかっている状態なのです。

1 立っているのが楽なのか、座っているのが楽なのかを聞きます。
  (ここでは立っているのが楽な場合に致します。)

2 壁に手を付いてもらいます。
  脚は肩幅に開いてもらいます。

3 術者は後ろから変位を起こしている椎骨の椎間関節の下から
  両母指でコンタクトします。

4 「おじぎをするように前へ倒れていきましょう。」
  と言って手を付いたまま前傾してもらいます。
  この動作によって椎間関節が開いていきますから
  術者はそれに合わせて母指で椎間関節を押し上げていきます。

5 「私の指に乗って来るようにして戻って来てください。」
  と言って前傾から戻って来てもらいます。
  この時に術者は前方に押圧して腰の前弯を少し作ります。

6 この操作を2・3回繰り返して腰の前弯を作っています。
  ぎっくり腰と言うのは椎間板内の髄核が後方に変位している状態
  なのでそれを元の位置へと戻して行くのです。

7 腰が少し伸びて来たら次は座って同じ事を繰り返します。

8 さらに腰が伸びて来たら側臥位になって頂きます。
  側臥位でも椎間関節を下から押圧して前弯を作っていきます。
  加えて股関節のDMTを行って骨盤の開きも治しておきます。

9 触って痛くないなら、腰方形筋のMMTを行います。
  腰方形筋が弛緩することによって腰の前弯が
  さらにしやすくなります。

10再び座って頂いて椎間関節を持ち上げます。
  この段階になると、腰の前弯はしっかりと形成されて
  腰は元通りに伸ばせるようになっています。

11「私が腰を押しますから、一緒に立ちましょう。」
  と言って押圧しながら立って頂きます。

これで腰は伸びて楽に帰っていただくことができます。
これらの操作は「腰は下がって悪くなる」という考えに基づかないと
決してできません。
8方向のどれかなんて考えていたら全く治せないのです。

そして次回や次々回に腰が5割以上治っていればアジャストをして
さらに動きを回復していきます。

以上が私のぎっくり腰の治し方です。
テクニックはそれほど必要ありません。
それよりも大切なのは「ぎっくり腰とはどういう状態なのか」
を見極める判断力なのです。
これが分かれば後は手が勝手に動いてくれます。

ぜひ皆様もぎっくり腰の方が来院されたら
患部を押し上げてみてください。
良い結果が出ると思います。

ありがとうございました。

関節マスタードットコム
茨木英光

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