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蝶形骨の調整~ホルモンや自律神経の働きへ影響を与える役割

蝶形骨とは~頭蓋骨での位置づけ

蝶形骨とは、頭部の中心に存在する頭蓋骨を構成する骨の一つ。頭蓋骨の働きが明らかになるにつれて、蝶形骨の役割も明確になりつつあります.

蝶形骨とはどのような骨なのか、その役割についてお伝えしていきます。

蝶形骨とは

蝶形骨とは頭蓋骨の一部で、その形が蝶々が羽根を広げているように似ていることから名づけられたと言われています。
蝶形骨は23個のパーツによって構成されている頭蓋骨のちょうど中心部分に位置し、頭蓋骨の働きに大きな影響も持っている骨であると考えられています。
頭蓋骨の動きについては後述しますが、蝶形骨に関わる頭蓋骨のパーツには「前頭骨」「喉頭骨」「側頭骨」「頭頂骨」「上顎骨」「頬骨」「篩骨」「鋤骨」「口蓋骨」があります。

つまり蝶形骨に歪みが生じるなど、何か異変があるとすぐにほかの骨に対しても影響を与えてしまい、頭蓋骨の働きが悪くなってしまうことがあります。

頭蓋骨の働きが悪くなることで、頭痛や倦怠感、イライラ、集中力の低下など、さまざまな異変が現れてしまいます。
特に原因が分からない症状が現れた場合においては、頭蓋骨、特に蝶形骨の歪みを調整してやることで改善できることも少なくありません。

頭蓋骨の動き

頭蓋骨は23個ものパーツによって構成されており、縫合結合と呼ばれる組織によって繋がっています。頭蓋骨は僅かながら可動していることが分かっており、呼吸しているように膨張と収縮を繰り返していることが知られています。
その動きによって、脳脊髄液を循環させています。心臓がポンプの役割で血を循環させているように、脳は頭蓋骨の動きによって脳脊髄液を循環させているのです。

脳脊髄液は脳を頭蓋内に浮かべている重要な水分であり、また健康を維持するために重要な働きを担っています。脊髄の中で循環しており、仙骨にまで巡っています。
脳や神経に栄養を送っており、古い細胞を浄化させる働きを持っています。またウイルスから体を守るための免疫効果にも効果があることが分かっています。

さらに脊髄は自律神経の働きに大きな影響を与えていることから、脳脊髄液の循環が自律神経の働きにまで作用します。
そのため頭蓋骨の歪みによって、体調不良を引き起こすだけではなく、うつ病や自律神経失調症の原因になることもあり、歪みを調整する意義はとても大きいことが分かります。

蝶形骨の役割

頭蓋骨にはこのように健康に大きな影響を与える働きを持っていますが、蝶形骨は頭蓋骨の中心部に位置していることから、頭蓋骨の働きの中心となると考えていいでしょう。

また顔全体の動きをみても、顎関節に隣接していることから、開閉やバランスを調整する役割も持っています。蝶形骨が歪んでいることによって、口の開閉が悪くなるようなこともあるのです。

また脳の働きを活発化させる脳神経の多くは、蝶形骨と接していることが分かっています。蝶形骨と隣接する骨の隙間を通っていることから、蝶形骨の歪みによって神経障害などを生じさせる原因になることも知られています。

例えば視神経もその一つであり、急に視力が落ちたり、片目だけ疲れを感じるような場合には、蝶形骨の歪みが原因であることも多いのです。

蝶形骨の歪みで現れる症状

蝶形骨が実際に歪むことによって、どのような症状が現れるのでしょう。

冒頭からお伝えしている通り、蝶形骨の働きとして、脳脊髄液の循環に大きな役割を果たしています。脳脊髄液は、心臓のようにポンプになるものがないことから、蝶形骨を中心として歪みが生じることによって、その働きが悪くなってしまいます。

具体的に現れやすい症状として、頭痛・倦怠感・かすみ目など疲れ目・疲れが抜けない・イライラ・不安感・集中力の低下などとなっています。

これらの症状は西洋医学においては、対処療法の対象となっているもので、原因を探ることもなく薬物治療することがほとんどです。薬の効き目が現れている間はラクになることもありますが、薬が切れてしまうとたちまち症状が戻ってしまいます。

しかし蝶形骨の歪みによるものと診断できるのであれば、これらの症状は説明が付くものです。そのため蝶形骨の調整によって、その場で症状が改善したという方も少なくないのです。

蝶形骨の調整による効果は

脳には「脳下垂体」と呼ばれる器官があり、蝶形骨は脳下垂体を守るような位置に存在することから、脳下垂体の働きに影響を及ぼしてしまいます。小指の先くらいの小さな器官です。

脳下垂体とは、成長ホルモンや副腎皮質ホルモン、性腺刺激ホルモンなど、人間の健康維持に重要なホルモンを分泌している器官として知られています。分泌するホルモンによって、骨や筋肉を成長させたり、精巣や卵巣の機能を維持したり、代謝を促進させたりすることができます。つまり蝶形骨の歪みは、これらの働きに悪影響を及ぼすこともあるのです。頭蓋骨の一部ではありますが、その歪みが全身に影響させることもある、大きな役割を持つものだと言えるでしょう。

そのため歪みを調整することによって、神経・筋肉・血流・ホルモン・内臓など、さまざまな働きが活発になり自然治癒力を高めることができます。

蝶形骨の調整は、私たちが健康的に暮らすことができる、重要な骨であると言っても過言ではないのです。

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