コラム 茨木 英光

「アジャストの上達に必要なこと5 腰椎のアジャスト実践編」

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こんにちは。

関節マスタードットコムの
茨木 英光(いばらき ひでみつ)です。

本日もどうぞよろしくお願いします。

アジャストの上達に必要なことについても今回で5回目となりますが
今日は腰椎のアジャストについて考えてみたいと思います。

その前に復習してみましょう。
なぜ関節はポキっと鳴るのか。

これはキャピテーションと言って
液体が急激に陰圧になった際に気体が現れる現象のことでした。

アジャストすることによって関節包が伸ばされて内部が陰圧となり
さらに引っ張ることでその気体が弾けます。
これがキャピテーションによる関節のポキポキ音です。

つまり、脊椎のアジャストをするためには、
椎間関節の関節包を伸ばすか引っ張るかして、
関節包内を陰圧にする必要があります。

もっと簡単に言うと、椎間関節を「んパッ」とするということです。
唇を軽く湿らせてパッと口を開くと大きな音がしますね。

これと同じことを行うのです。
硬く閉じた椎間関節面を「んパッ」っと開いて可動性を付けるのです。

アジャストをする際に骨のズレを戻そうとしてもうまく動いてくれません。
大抵は痛いだけで終わってしまいます。

しかし、この「んパッ」っと開くという感覚で取り組んでいくと
関節の動きが手に伝わってアジャストができるようになってきます。

では、腰の椎間関節をどのように開くのか。

腰椎の椎間関節面は矢状方向(前後方向)に面しています。
ですから、左右に開かなければなりません。
これが、腰を捻るだけでもボキボキっと音が鳴る理由となっています。

患者様を側臥位で、術者が患者様の方と腸骨を押さえてバリバリっと
捻る矯正もいいのですが、これだけだと何番の腰椎が動くのかが分かりません。

第5腰椎や第1腰椎など、動かしにくい腰椎も正確に矯正できるようになるために
もう少し精度を上げていきましょう。

話を戻して、椎間関節を左右に開くということですが、
例えば第4腰椎と第3腰椎を後方から見ると、

確かに関節面は縦方向なのですが、
第4腰椎の上関節突起は外側へ斜め下に、
第3腰椎の下関節突起は内側へ上方向に向いています。

ここは模型を見るか解剖学書をよく見てイメージを頭にしっかりと焼き付けてください。

例えて言うと、手のひらを合わせてた状態(合掌の姿勢)から真横にパッと開くのではなく、
右手は上へ、左手は下への動きを加えて、平行四辺形を作るように、
合わさった手を離すイメージをしてください。

このように椎間関節も、左右に開きながら上下にも離すのです。
そうすると腰椎の椎間関節は軽い力で開いてくれます。

左椎間関節が下がっている場合で考えてみましょう。

1 患者様は左側臥位となります。
術者の頭方手で変位を起こしている椎間関節に接触します。
患者様に左膝を曲げてもらい、術者の下方手で左膝を保持します。

2 患者様の左膝を変位している椎間関節に向かって押し込みます。
この時に椎間関節にちゃんとそのテンションが伝わっているか頭方手で確認します。

3 頭方手でテンションを確認しながら膝を頭の方に移動していきます。
(股関節の屈曲を深くしていきます。)

4 屈曲を続けて行くと、椎間関節が開く感じが頭方手に伝わるところがあるので
そこまで屈曲します。
この操作によって腰椎が屈曲していき、矯正したい椎間関節の下側が開いていきます。

5 次に術者はコンタクトする手を下方手に入れ替えて
頭方手で患者様の右手を手前に引っ張ります。
術者は下方手で椎間関節の上側が動くことを感じ取ります。

これで椎間関節が上下に開きました。
しかし、腰椎の椎間関節は平行四辺形のように開かなくてはなりません。
ですからあと左右の開きが必要なのです。

6 患者様に下の手で上の手の肘の上を握ってもらって軽く腕組みをした姿勢をとってもらいます。
術者は頭方手を肘の中に入れてコンタクトポイントに接触します。
この操作は私のやり方であり、術者によって方法が異なります。

私は肘の下に手を通すやり方の方が患者様の上半身をしっかりとロックできるので
この方法を気に入って用いています。

7 上半身の固定ができたら患者様の上半身が仰向けになるようにねじっていきます。
術者は頭方手で矯正する関節に接触していますので
椎間関節が軽く左右に開くことを感じるまでひねります。

8 次に下方手と術者の骨盤を使って、患者様の下半身がうつ伏せになる方向にひねります。
この時も常にコンタクトした手で椎間関節の動きをモニターしています。

これで上下と左右の椎間関節を開く操作が完了しました。
関節の遊びがかなり取れているはずです。

9 後はひねった方向の延長線上に軽くテンションを加えるだけで矯正が完了します。

文字でテクニックを想像するは難しいですよね。
ですからポイントをもう一度おさらいいたします。

・腰椎の矯正は椎間関節を平行四辺形のように上下・左右に開く必要がある。
・腰椎の矯正がうまくできない場合は上下・左右の両方を開く操作ができていない。

ということなんです。

十分なあそびが取れていないのに無理やり押し込んでもうまくいきません。
本当に正確に矯正ができるときは、腰椎は静かに「グシュッ」っと動きます。
そして腰痛も瞬間的に改善いたします。

棘突起のプッシュの矯正でも理屈は同じことです。
押しこむのではなく、棘突起を用いて椎間関節を開くのです。

今日は腰椎の矯正法についてお話いたしました。

矯正はあくまでもキャピテーションを起こすこと
硬く閉じた椎間関節面を「んパッ」っと開いて可動性を付ける、
このことをぜひ理屈と感覚でマスターして下さい。

ありがとうございました。

関節マスタードットコム
茨木英光

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