最新記事

【茨木英光】ミクロの世界を実感しよう

先生、こんにちは。
茨木英光です。

生理学を学んでいると、ミクロの世界の単位がよく出てきます。
しかし見慣れない単位でもあり、それがどれくらいの大きさなのか、なかなか実感できないことがあります。

今日はそんなミクロの世界を感覚的に理解していきたいと思います。

「μm」 マイクロメートル

1mmの1000分の1 つまり1000マイクロメートルが1mm。

これだけ聞いても何だかピンと来ません。
シャーペンの芯が0.5mmですから、これが500マイクロメートルということになります。

ちょっと身近に感じて来ましたでしょうか。

サランラップの厚みは約10マイクロメートル。
なので0.01mmということになります。

平均的な人間の細胞の大きさは、約20マイクロメートル。

「細胞の大きさが20マイクロメートル」と、生理学で読んでも、なかなか頭に入ってきません。

でも「サランラップくらい」と言うと「へ~!そんなに小さいのか~!」と、学んでいても楽しくなってきます。
なので細胞の勉強をする際には、サランラップが基準になると思って下さい。

赤血球は核がないために小さいことが特徴で、その大きさは約8マイクロメートル。
これも「サランラップより小さい」と思えば分かりやすいですね。

人体の細胞の中で最も大きな細胞は卵子です。

「卵・らん」とは、生殖細胞のうち、動くことをやめて栄養を蓄えることに特化したものの方を卵といいます。

卵子の大きさは約200μm。つまり0.2mm。
200μmと聞いて、すぐに0.2mmと出てくるまでに理解を深めて下さい。

0.2mmと聞いてすぐに大きさが想像できるでしょうか。
極細ボールペンなどに0.2mmというのがあります。
なのでペン先が卵子の大きさです。

ミクロの世界も段々と身近に感じられるようになってきましたでしょうか。

一方で人間の細胞の中で最も小さいのが精子。
尾部を除くとその大きさは5マイクロメートル。
尾部まで入れたら60マイクロメートルあります。

卵が最大限大きくなったことに対して、精子は最も軽くして動きやすくなった細胞と言えます。
生命の神秘とは本当に不思議なものですね。

先程赤血球は8マイクロメートルという話をしましたが、では、毛細血管はどれくらいの太さなのでしょうか。

最も細いところでは、赤血球が1つやっと通れるくらいの太さなのです。
これが寒さや緊張で血管が収縮すると、赤血球は全く通ることができず、その血流量はゼロとなってしまいます。
凍傷などがその状態です。

なので毛細血管もサランラップほど細いということが、理解できると思います。

いかがでしたでしょうか。
ミクロの世界もけっこう生活に深く関わっていることが実感できましたでしょうか。

・シャーペンの芯0.5mmは500マイクロメートル
・サランラップ0.01mmは10マイクロメートル
・一般的な細胞20マイクロメートルは、サランラップくらい
・赤血球8マイクロメートルは、サランラップより小さい
・卵子200マイクロメートルは、0.2mm 極細ボールペン
・精子5マイクロメートルは、サランラップの半分

「サランラップが細胞の大きさ」
この一言をざっくりと理解するだけでも、生理学の本を読んでいても、随分理解しやすくなります。

サランラップって、1960年から販売されているそうです。
すごい技術ですよね。

ありがとうございました。
茨木英光


茨木先生のDVD・動画教材

▼DVD教材▼














▼動画教材▼