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【茨木英光】心臓が左に傾いている理由

皆さまこんにちは。
今日は心臓が左に傾いている理由についてです。

そんなこと考えたこともなかった。
僕もそうでした。
でもこれにはちゃんと理由があったのです。

1 下大静脈を直線的に保つため

「現代の解剖学」の著者、山田安正先生によりますと、
もし心臓が真っ直ぐだと、
下大静脈は心臓を避けるために右に蛇行することになってしまいます。
心臓が左に傾くことで、下大静脈が直線的に心臓に入っていけるのです。

なるほど、下大静脈の走行を妨げないため
心臓は左に避けているのでした。

ではなぜ下大静脈は直線的でないといけないのでしょうか。
この答えはガイトン人体生理学に書かれてありました。

2 運動時の血流量は安静時の20倍にもなる

安静時に比べて、運動時の血流量は一気に20倍にも膨れ上がります。
敵から逃げるために急激に全力疾走する時などは、
それくらいの血流量を筋肉が必要とするのです。

3 では20倍もの血液はどこにあるのか

血液は常に全身を駆け巡っているのに、
一体どこに20倍の血液を貯め込んでいるのでしょう。
それは心臓近くの大きな静脈が膨張して貯め込んでいるのです。

高速道路の出口の料金所が幅広になっているイメージでしょうか。
これが運動時になったら収縮して一気に心臓に血液を送り込むという仕組みです。

なので、もし下大静脈が蛇行していたら、
大量の血液を貯蔵することができなくなってしまいます。
そのために心臓は左に傾いてでも、
下大静脈を真っ直ぐにしておく必要があったと考えられます。

人間の身体は実に機能的にできています。本当に。

4 「血流を良くする」ために大事なこと

「血流を良くするために」と聞いて何を思い浮かべますでしょうか。
・お風呂に入って温める
・白湯を飲む
・辛いものを食べて汗をかく

これらのものも、もちろん大事です。
そこに「運動をして、20倍の血液を流す」を付け加えてみませんか。

運動をすることも血流にとって大事なことであることは
皆様もご承知のとおりです。
なので20倍というキーワードに注目して運動してみましょう。

20倍の血液を流すということは、心拍数を上げるということです。
息が上がる運動をするということです。

といっても、過度な運動を強いるわけではありません
ショッピングモールなどに買い物に行って、階段で2階に上がるだけでも
ちょっと息が上がります。それでいいのです。
そのような小さな習慣を積み重ねていくのです。

平地を散歩することも気持ちがいいですが、
ちょっと坂道のコースも付け加えてみましょう。
駅ではエスカレーターを使わずに階段を登ってみましょう。

縄跳びを100回やるだけでも、爽快な体のしんどさを味わえます。

5 運動して、飲んで、出す

運動で軽く心臓に負担をかけて、全身に血液を回ることができたら
運動後に水を飲みましょう、そして排尿して出しましょう。

デトックスという言葉をよく耳にしますが、
〇〇茶が良いとか、こんな食材が効くとかありますが
水が一番効果的なのでは無いでしょうか。安いし。

では1日にどれくらいの量の水を飲むのか良いのか
それは薄い尿が出ている状態
体の水分調節がいい状態かと思います。

心臓近くの静脈に貯留されている血液をキレイにするために
運動して、飲んで、出す。
このことを実践してみてください。

いかがでしたでしょうか。
今日は心臓が左に傾いている理由から、血液をキレイにする方法を紐解いてみました。
解剖学や生理学は、1冊の本ではすべてのことを理解できるようには書かれていません。
複数の本を読み合わせていくうちに、様々なアイデアが出てくるようになっていきます。
一緒に勉強を楽しんでいきましょう。

ありがとうございます。
茨木英光

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