杉本錬堂先生の「天城流湯治法」とは~世界が注目する錬堂先生の理論の秘密
わが国だけではなくアメリカやヨーロッパ、台湾、オーストラリアなどでセミナーを開催し、すでに1600人以上もの指導者を育成したという杉本錬堂先生。
独自に編み出した「天城流湯治法」は、わが国においても施術家だけではなく医師にも注目されており、すでに整形外科や内科、歯科、リハビリなどのシーンにおいて活用されていることも知られています。
その技術は独特のもので、爪先などを活用する「きる」「はがす」といったもので、誰にでもできる簡単な方法であることが手技の特徴となっています。
そのため、天城流湯治法は施術家にだけではなく、患者さん自身のセルフケアの場面でも活用されているのです。
このような広がりをみせる天城流湯治法ですが、そもそもその治療法を編み出した杉本錬堂先生とはどのような人物なのか、ご紹介していきましょう。
杉本錬堂先生のプロフィール~天城流湯治法の誕生
杉本錬堂先生は天城流湯治法の創始者であり、現在は天城流湯治法協会の代表を務められています。
天城流湯治法とは温泉療法をベースにした治療法です。
温泉療法とは温泉に浸かったり、温泉を飲むことによって体調を整えるといった治療法です。
杉本先生は伊豆高原出身で、天城連峰を抱える伊豆は有名な温泉地として知られています。
自身の病気やケガなどを温泉療法によって克服することができた経験を基にして、天城流湯治法が誕生したのです。
2000年には温泉療法アドバイザーとしてドイツから召喚されており、翌2001年にはNPO法人「錬堂塾」を設立。
その間にも独自に研究を重ね、2007年から本格的に全国セミナーを始められています。
さらにアメリカやヨーロッパなど活動の場を拡げていき、天城流湯治法の指導者育成に力を入れてこられました。
2015年には「一般社団法人天城流湯治法協会」を設立。
さらなる普及を目指して、さまざまな取り組みを行っておられます。
杉本錬堂先生の理論・施術方法~「躰起点」「筋膜起点」とは
杉本の独自理論による「天城流湯治法」は、とても特徴的な施術法ではありますが、東洋医学だけではなく西洋医学においても注目されているものです。
天城流湯治法の奥義と呼ばれているものに「躰起点」「筋膜起点」の理論があります。
「躰起点」とは、とても軽く刺激するだけで身体が緩んでくるというポイントのことを言います。
筋肉系で言えば、骨と筋膜が癒着している部分を爪先などではがすようにすれば筋膜が緩んで症状の緩和が見られます。
また神経系で言えば、この躰起点を刺激することによって覚醒しだし、活動が活発になると言われています。
この躰起点は症状に対応するポイントがあり、そのポイントを刺激することによって誰にでも簡単に症状を改善させることができるのです。
しかも即効性があるために、通常の施術なら数十分程度も揉みほぐす必要があるものでも、天城流湯治法ならばわずか数十秒から数分程度でも変化を出すことが可能なのです。
「筋膜起点」とは、筋膜と骨とが癒着している部分の始点と終点を刺激することによって、筋膜全体に柔軟性をもたらすことができるというものです。
つまり施術に取り掛かる際に、事前に筋膜起点をきって、はがすようにしておけば、とても安全に筋膜を緩ませることができるのです。
そのため、施術家だけではなく患者さん自身も、症状に応じた方法を学んでおけば、施術に通えない時でもセルフケアをすることができるのです。
杉本錬堂先生の「フラクタル理論」とは~痛みの原因を発見する方法
「フラクタル」という言葉は、もともとフランスの数学者ブノワ・マンデルブロによる幾何学の概念であり、自然界には全体と部分的な形に相似性が存在するというものです。
杉本先生の「フラクタル理論」は、人には同じような形をしている部分がたくさん存在し、それらは実は繋がりを持っているというものなのです。
例えば、丸い形をしているお尻ですが、身体には同じように丸い形をしている部分がたくさんあります。
肩甲骨や後頭部、ひざ裏などがイメージできるでしょう。
フラクタル理論を使うと、お尻に痛みが生じる場合に、肩甲骨や後頭部、ひざ裏にアプローチすれば改善させることができるのです。
杉本先生の基本的な理論となりますので、ほかの理論と組み合わせることによって的確に痛みの原因を発見できると言われています。
杉本錬堂先生の「きる」「はがす」手技について
杉本先生による天城流湯治法の最大の特徴と言えば、「きる」「はがす」といった独特の手技にあるでしょう。
「きる」手技とは、爪先や『ボディーピック』という器具によって、筋膜の根元部分を切るように刺激するもので、わずか数十秒で筋膜を緩めてしまうことができます。
「はがす」手技とは、骨にくっついている筋膜を引きはがすような動作によって、血流や気の流れを良くするという施術方法のことを言います。
実際の施術においては、痛みやコリなどの症状が現れている原因を探り、滞りが生じている部位に対して「きる」「はがす」手技を行っていきます。
これは、現に痛みが生じている部位ではないことが多く、先ほど上記で説明したフラクタル理論の通り、まったく違う部位で滞りが生じていることがあるのです。
例えば、首の痛みが生じているのに、「きる」「はがす」手技を行う部位は足の指に対して行うようなこともあるのです。
しかも、その施術によって、痛みやコリだけではなく難治性の症状についてもすぐに改善するとのことですから、西洋医学や世界中が注目する理由もお分かりになるのではないでしょうか。
杉本錬堂先生の「天城流湯治法」を効率よく学ぶには
杉本先生の「天城流湯治法」は基本的に、天城流湯治法協会に所属する会員に対してだけ、その手技が伝えられているものです。
その他に一般の施術家が学ぼうとするのであれば、開催されているセミナーに参加するくらいしか方法はありません。
ただ、杉本先生の「天城流湯治法」は、『天城流医学大全集DVD』『天城流湯治法セミナーDVD 』によって詳しく解説されています。
『天城流医学大全集DVD』については、症状別で用意されており、2021年6月現在においては「頸部編」「腰痛編」「股関節編」「頭・目・口・顎編」「膝編」が公開されています。
また『天城流湯治法セミナーDVD 』については、「腰痛・膝痛・精神疾患」「顔診法」が公開されており、「きる」「はがす」の手技が実践的に解説されています。
いずれのDVDにおいても、理論だけではなく施術法、セルフケア法まで分かりやすく丁寧に解説されており、見たまま実践するだけですぐに習得できる内容になっています。
また、実際の臨床場面が公開されているものもあり、難治症状などに悩む方が実際にどのように改善されていくのかご覧になることも可能です。
杉本先生の見立ての部分から視聴できますから、施術に活用したい先生にとっては、どのように自身の施術に活かしていけばいいのかイメージしながら視聴できます。
まずは、無料で公開されている動画セミナーをご覧ください。