仙腸関節調整とは~調整が難しい仙腸関節
仙腸関節調整とは、「仙腸関節」と呼ばれる骨盤の仙骨と腸骨の関節に生じる不具合を調整する方法のことをいいます。
仙腸関節は、仙骨と腸骨が靭帯によってしっかりと繋がっていますが、ほんの数ミリ程度の僅かな動きがあることが知られています。
あまりに僅かな動きであるために、MRIやCTなどでの画像診断で確認することも難しいものなのです。
仙腸関節の働き
この仙腸関節の動きは、身体のバランスのためにとても重要なものであると考えられています。
仙腸関節に障害がみられることによって、脊椎のバランスが悪くなってしまい、腰痛や臀部痛、股関節痛などを引き起こす原因となってしまうからです。
仙腸関節の動きが悪くなることによって、さまざまな部位に痛みや痺れが生じるようになります。このような状態を仙腸関節機能障害と呼んでいます。
実際、出産後の多くは仙腸関節障害を引き起こしていると考えられており、それが要因となって腰痛を引き起こしているのです。
一般的な腰痛や座骨神経痛の原因を調べてみても、多くのケースでは仙腸関節の機能障害によって生じていることが分かります。
ただ、冒頭でもお伝えした通り、仙腸関節の動きはとても僅かであり、MRIやCTなどでの画像診断においても所見がでないことが多くあります。
そのため、仙腸関節調整の診断と施術のスキルが求められているのです。
仙腸関節障害の原因
仙腸関節障害は、仙腸関節の構造から、左右非対称の力を加えることによって発症すると考えられています。
例えば、日常的に姿勢が悪い場合や、足を組む癖を持っている、という方については、仙腸関節障害によって腰痛などを引き起こしやすいと言えるでしょう。
女性が出産時に仙腸関節障害を起こしてしまうのは、仙腸関節周辺の靭帯を緩ませることによって産道を拡げていることが指摘されています。
出産後も靭帯が緩んだままになっていると、どうしても仙腸関節障害を引き起こしやすくなってしまうのです。
調整が難しい仙腸関節
仙腸関節調整は施術が難しい関節であるといわれます。
一般の病院においては見逃されることが多いだけではなく、服薬やブロック注射など、痛み治療だけしか行われないことが少なくありません。
また積極的な治療法といっても骨盤ベルトやコルセットだけであることがほとんどです。
手技療法においても、仙腸関節がどのように機能障害を起こしているのか、分析や確認するためには時間を要します。
調整自体も過度に行うことによって痛みや違和感を残してしまうことがあります。
そのため、施術家においては必要であることは分かっていても、なかなかしっかりと取り組むことができないという現実もあるのです。
手島昌彦氏が考案した骨盤テクニック「APテクニック」とは
柔道整復師であり、創術カイロプラクティック協会認定講師である手島昌彦先生は蝶形骨調整法のスペシャリストとして知られており、短時間・ソフトタッチの手技が特徴となっています。
手島昌彦先生の手技は「仙腸関節特殊性理論」をもとにした骨盤テクニックである「APテクニック」で仙腸関節を安定させるというものです。
創術カイロプラクティック協会認定講師~手島昌彦氏とは
手島昌彦先生は「てしま整骨院」の院長として、月間800人以上の患者の施術を行い、2018年では年間約10,000人、2019年では約12,000人の施術実績があります。
平成14年に「てしま整骨院」を開業ののち、平成23年には創術カイロプラクティック協会講師に就任しています。
久留米大学柔道部コーチであり、国体柔道福岡代表トレーナーとして約10年活動しており、東京オリンピック代表女子柔道選手や競輪選手、キックボクシングなどの施術にも関わっています。
APテクニックは2つの学会でも論文発表されているテクニックであるために、さらに注目度は高くなっています。
「仙腸関節特殊性理論」に基づいた「APテクニック」とは
仙腸関節調整法はさまざまなものがあり、調整法や分析法もそれぞれによって異なります。
ただし、どの調整法においても仙腸関節の分析や確認には多くの時間を費やすものとなっています。
冒頭からもお伝えしている通り、それが治療家の悩みであったと言っても過言ではないでしょう。
手島昌彦先生の骨盤テクニックである「APテクニック」においては、「仙腸関節特殊性理論」がもととなっています。
この「仙腸関節特殊性理論」とは、仙腸関節の安定化においてとても大事な理論となります。
仙腸関節の安定化と言えば、よく話題となる大事な法則があります。
それは、オリンピックの陸上競技でのトラック種目が、全世界共通で「左回り」となっていることです。
これは右回りだと走りにくいといった意見が反映されたものですが、実際に右回りだと左回りよりもかなりタイムが遅くなってしまうことが知られています。
このことから、人間の身体が左足を軸にした方が安定させやすいということが、仮説として言えるのではないでしょうか。
この仮説をもとにした理論が「仙腸関節特殊性理論」であり、この理論をベースに作り上げたものが「APテクニック」なのです。
さらにAPテクニックと組み合わせる「スピーノイドボーンテクニック」が注目されています。
スピーノイドボーンテクニックとは、蝶形骨から全身症状・精神疾患を改善できる手技であり、筋骨格をはじめとして内臓や精神にまで改善効果を与えることができるものです。
分析の必要がないAPテクニック
仙腸関節調整においては冒頭でもお伝えした通り、分析に時間を要してしまうために、なかなか実際の臨床現場で活用することができません。
しかしAPテクニックは、痛みの部位によって左右どちらの仙腸関節を施術するのか決まりますので、難しい分析をする必要がありません。
やり方は簡単ですので、理解してしまえばその日から活用することができ、しかも誰にでも結果が出せる施術テクニックなのです。
骨盤にアプローチする時間はわずか数十秒程度。
分析の必要がなく、しかも骨盤調整の時間も短いので、患者さんにとっても負担が少なく満足のいく技術を提供することができるのです。
手島昌彦氏のAPテクニックを効率よく学ぶには
「APテクニック実践DVD~仙腸関節を“しめる”だけで全身を調整できる手技とは~」をご覧になることによって、APテクニックを効率よく学ぶことができます。
APテクニックについて理論からしっかりと解説されており、実際の臨床場面においてどのように見立てていけばいいのか学ぶことができます。
実際の手技においても、実際の流れに沿って解説されていますので、すぐに日々の施術に取り入れることが可能です。
このAPテクニックについては、手島先生が所属する創術カイロプラクティック協会の中だけで公開されているものですから、とても貴重な映像であることは間違いありません。
実際に実績を出し続けているAPテクニックが惜しみなく公開されていますので、ぜひこの機会にノウハウを身につけてください。