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光線療法はどんな治療法?大きく期待できる3つの作用とは

光線療法とは

光線療法とは、その名の通り光線を照射し当てることによって治療していこうとするものです。
18世紀から19世紀にかけて創案され、多くの功績を残した治療法です。
現在、病院などでも単独の治療に対して用いられる光線療法があります。

しかし光線療法として受け継がれてきた「カーボンアーク灯」は、10万種類以上の光の波長を放出することができ、複合的に体に対して良い影響を与えるものとして世界中から注目されています。

光線療法の歴史

そもそも古代から太陽光を利用した病気の治療効果は、理論がなくてもみんなが実感していたものです。
医学の祖とされているヒポクラテスが本格的な日光療法をはじめたと言われています。

光線療法として確立されだしたのは18世紀から19世紀はじめのこと。
それまでに行われていた日光療法に化学的な検証を行い、発展を遂げることになったのです。

光線療法を用いた治療法を始めたデンマークの医師フィンゼンは、1903年にノーベル医学生理学賞を受賞しています。
わが国においては、昭和初期に国内初の光線療法器が開発され、技術改良ののちに世界中から医学的根拠や科学的根拠が認められるようになりました。
薬物療法や対処療法が主流の現代医療の中で、身体全体から病気を捉える治療法として、注目を集めるようになりました。

光線療法で活用する治療器「カーボンアーク灯」とその方法

現在、病院の治療で活用されている光線療法治療器は、「紫外線」「可視光線」「赤外線」を用いたものがあり、それらの光線の波長は治療目的などによって使い分けられています。

例えば皮膚科での治療では紫外線を活用した光線療法が用いられることがありますし、整形外科やリハビリ領域においては赤外線を活用した温熱療法が取り入れられています。
これら病院で行われる光線療法は、患者に対して単独の治療目的に使用されています。

このようなさまざまな光線療法がある中で、歴史のあるものは上記でご紹介したフィンゼン博士が創案した「カーボンアーク灯」であり、多くの功績を残しています。
単独的な治療ではなく、「紫外線」「可視光線(日光)」「赤外線」を組み合わせた、複合的な治療目的として活用されてきました。

現在、国内で開発されているカーボンアーク灯は、医療用の高純度カーボン(炭素)に電極を設けてアーク放電させるというものです。
光の照度は太陽光と同等程度の1万ルクスであり、蛍光灯の10万倍以上であると言われており、その照射によって治療を行います。
放電させた際に生じる熱は3000度という超高温になりますが、コンピュータで自動制御し、光の波長をコントロールできるようになっています。
10万種類以上もの光の波長を放出することができ、光をコントロールすることによって、疾患や症状に適した治療を行うことも可能です。

光線療法の可能性~期待できるさまざまな作用

「カーボンアーク灯」を活用した光線療法では、医療用の高純度カーボンを組み合わせることによって、光の波長領域をコントロールし、さまざまな疾患や症状に対する治療に期待されています。
紫外線・可視光線・赤外線を総合的に活用した可視総合光線療法であり、10万種類と言われる光の照射による刺激や輻射温熱効果によって、血行の改善、自然治癒力の賦活に働きかけます。
太陽光と比べると、紫外線量はわずかしか含まれておらず、しかも人体に有害な紫外線は含まれていませんので安心した治療を施すことが可能です。

光線療法にはどのような作用があるのかご紹介します。
さまざまな作用が期待されていますから、これからさらに治療において活用される場面は多くなっていくことでしょう。

光化学作用

光化学作用とは、光線療法による照射によって、生体に生じる化学的な変化のことを指しています。
光線療法では10万種類と言われる総合的な光線を当てることによって、さまざまな物質が生産されることが知られています。

化学的にも50種類以上に及ぶ、さまざまな種類の生産物質が認められています。
その中でもビタミンDにおいては、骨を強くすることが知られており、アレルギー疾患や生活習慣病、がんを抑制することでも注目されています。

血流の改善

光線療法では、温熱作用によって身体全体の血流を改善させることができます。
血流を改善させることによって、冷えを予防することが可能です。
さらに自律神経の働きを活発化させることができ、交感神経と副交感神経の働きを強め、疲れを癒し、ストレスを解消させる働きがあると期待されています。

また自律神経の働きを活発化させることによって、体内時計を調整し、生活リズムを整えることができる「生体リズム」の調整作用も実感することができます。
相乗効果として睡眠をしっかりと取れるようにもなります。

免疫力の改善

光線療法によって血流や自律神経の働きが改善されると、免疫力の増強が期待できます。
免疫力を高めることができると、病気の治療だけではなく、病気の予防にも繋がります。
細菌やウイルスから防御することができ、病原体やがん細胞などの異物を排除する働きも強くなります。

免疫力が下ると原因が分からない病気の発症にも繋がりますから、光線療法はさまざまな調整に応用することが可能です。
けがをしても治りやすくなりますし、皮膚炎や感染症などの改善にも有効です。
老廃物の除去にも繋がりますから、内臓機能の働きも活発化させることに繋がります。