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仙骨の歪みの調整方法~歪みの原因や症状、効果について

仙骨を調整する意義

仙骨とは、背骨から頭までを支えている骨盤の中心にある骨のことで、数百あると言われる人間の骨格のほぼ中心に位置するものです。

「仙骨を調整する」というとイメージしにくいかもしれませんが、神経系において大きな影響を与える場所にあることから、調整による意義はとても大きいことが知られています。

なぜ仙骨を調整しなければならないのか

仙骨は骨盤の中心に存在し、その骨盤は寛骨(腸骨・恥骨・座骨)・尾骨・仙骨により構成されています。
寛骨(腸骨・恥骨・座骨)と仙骨の間には「仙腸関節」が存在します。
この仙腸関節が安定していることによって、体幹の荷重をうまく下肢に伝えることができます。

しかし仙骨を中心とした骨盤が非対称になっているなど、歪みが生じているような場合には、腰痛やしびれの原因になると考えられています。

そもそも仙骨は背骨に通じる神経系に影響を与える部位であることが知られており、さらに自律神経の通り道でもあります。
仙骨の歪みによって仙腸関節に痛みが生じるようになると、腰部に痛みを感じるようになります。
それが単なる腰痛として見落とされることも多く、痛みが軽減できない理由のひとつであると考えられています。

仙骨の歪みが生じている状態は、体が不安定な状態で行動していると言えます。
冒頭にもお伝えした通り、仙骨は体の中心を位置しています。
そのため仙骨の歪みは、体全体に悪影響を与えることになります。

腰部周辺の痛みやしびれだけではなく、さまざまな症状を引き起こす原因にもなるのです。

仙骨の歪みによる症状は?

腰痛を引き起こす原因になることが多く、首や肩こりの原因になることも知られています。
そのほかにも血液やリンパの循環を悪くして、冷え性やむくみの原因にもなります。

仙骨に近い大腸にも悪影響を与えて、便秘になることもあります。
生理痛や生理不順になってしまうこともあります。

さらに放置してしまうことによって、顔の歪みを引き起こすことも知られています。

仙骨の歪みは、言い換えますと体の中心が歪んでいるということ。
つまり体全体に大きな影響を与えることになります。

仙骨の上には24個の椎骨からなら背骨、さらに5㎏程度の頭を支えていることがお分かりになるでしょう。
仙骨が正しい位置にないということは、体全体のバランスを崩していることになるのです。

つまり体全体の骨格に対して悪影響を与えるだけではなく、神経系や筋肉、臓器、血管などに対して大きなストレスをかけてしまうことになります。
そのため痛みやしびれといった神経系の症状だけではなく、さまざまな症状を引き起こす原因となってしまうのです。

仙骨が歪んでしまう原因は

仙骨を中心とした骨盤は、関節やじん帯、筋肉などによって支えられていますが、次の原因によって歪みを生じさせてしまいます。

  • 習慣的な悪い姿勢
  • 出産
  • 運動時の衝撃、など

近年では「骨盤の歪み」などと表現されることが多いですが、多くは仙骨を中心にした歪みによるものです。

女性に多いと語られることが多いですが、これは男性が女性よりも筋肉が発達していることによって仙骨の歪みが生じにくいためだといわれます。
ただし男性は女性よりも柔軟性が低いぶん、歪んでしまうと矯正しにくかったり、慢性化しやすかったりしますので、調整が必要とされています。

仙骨調整の効果が期待できる症状

仙骨調整によって効果が期待できる症状には、仙骨の歪みによって生じるさまざまな痛みやしびれだけではなく、生活習慣病や自律神経失調症などに対しても有効だと考えられています。

仙骨の歪みは、習慣的な悪い姿勢や出産、運動の衝撃などによって生じます。
さまざまな症状の原因を考えてみたときに、これらが当てはまることはとても多いことに気が付きます。
そのためなかなか症状が良くならないと相談を受け、仙骨調整を行うことによって症状が軽減したという事例は少なくありません。

仙骨の歪みは放置しておくと慢性化してしまいます。
慢性化してしまうと、仙骨が歪んでいるだけではなく、仙骨周辺の筋肉が硬くなってしまいます。
特に出産後の女性や中高年の場合には、筋力が低下し硬くなっていることが多いので、仙骨調整によって歪みを正し、筋肉を緩ませてやることが必要なのです。

仙骨調整のやり方と方法

仙骨を調整する方法は、「仙骨の歪みを調整する」という要素と「硬くなった筋肉をほぐしてやる」ことが必要となります。
仙骨の調整は、仙腸関節にゆとりを与えることが重要になります。
仙骨から神経や血液、リンパなどの流れを良くするイメージです。

そもそも仙腸関節は、それほど動きのない関節です。
可動域は前屈や硬靴、片足立位などによって1ミリ前後の動きがあると考えられています。
動きがないということは、それだけ筋肉の緊張を感じやすい部位であるとも言えます。
そのため可動域に応じた仙骨の調整が大事であることが理解できるのではないでしょうか。

評価方法は、レントゲンによる画像診断のほか、磁気による計測や姿勢分析、脊椎触診などが存在します。
仙骨の歪みによって引き起こされる症状ですが、歪みが生じているかどうかは正確な評価が必要となるものなのです。

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