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揉捏法とは?手技のやり方と効果について

揉捏法(じゅうねつほう)とは

揉捏法とは、マッサージの基本手技の一つであり、対象の部位を揉んだり捏ねたりといった圧力をかけていきながら、痛みコリ疲労感違和感倦怠感などを改善させる施術法です。

対象部位の大きさや強度の強弱などを区別するために、手掌や手根、拇指などを使い分けて、適切な力を用いて施術を進めていきます。

揉捏法は主に対象の筋肉に対して行う手技です。

緊張した筋肉は血流が悪くなっており、新陳代謝が悪くなっています。
老廃物を排出させることができなくなってしまい、さらに疲労が蓄積するといった悪循環に陥ってしまいます。

揉捏法では筋肉を掴んで揉んだり捏ねたりすることによって、筋肉に流れる血流を促進させることができ、凝り固まった筋肉を柔軟にすることができます。

血流やリンパの流れに沿って施術を行うことによって、滞っている老廃物を押し出すことができ、痛みやコリだけではなく体の調子を整えることができます。

揉捏法の手法・やり方

揉捏法は、用いる手法によっていくつかの種類に分類することができます。
対象部位の広さや大きさ、また圧力の強度などの調整のために手掌、手根、拇指、四指などを使い分けます。

手掌揉捏法は、対象部位に施術者の手掌をあて、部位に適切な圧力を加えながら揉んだり捏ねたりする手技になります。

大きい部位に対して活用することが多く、肩や背中、上腕、大腿部などの筋肉を手掌で掴み、中枢部の心臓に向けて手技を行います。

手根揉捏法は、施術者の手根部、もしくは母指球を対象の部位にあて、適度な押圧を加えながら輪状に揉んだり捏ねたりする手技です。
肩甲骨や臀部の臀筋など、広い部位や硬い部位に用いることで効果的にマッサージを行うことができます。

拇指揉捏法では、施術者の拇指(親指)の指腹を活用して、筋肉を揉みほぐす手技になります。
部位に対して拇指を垂直方向に当て、適度な押圧を均等に加えながら施術を行います。
頭や肩、腰などピンポイントで刺激を与えるような場合に用います。

四指揉捏法は拇指を除いた4本の指を活用して揉んでいく手技になります。

揉捏法の中では弱い刺激を与える場合に用います。
指の指腹によって、顔や胸、腹、大腿、下腿など広い部位を中枢部の心臓に向けて揉捏していきます。

二指揉捏法とは拇指と示指(第二指、人差し指)を活用して、対象となる筋肉を挟んでつまむようにして揉んでいく手技です。
首や腕など狭い部位や細い部位に対するマッサージに有効な施術法です。

双手揉捏法とは、両手掌を重ねて同時に活用し、拇指と四指を活用して筋肉を挟むようにして揉んでいく手技です。
自身の大腿部などのセルフマッサージにも活用することができます。

肘揉捏法は肘を対象の部位に乗せて、適度な体重をかけながら揉んでいく手技です。
肩や腰などにピンポイントで大きな力を入れることができますので、押圧の強弱を付けたい時には有効な方法です。

揉捏法の効果

揉捏法は対象の部位に対して、良い作用を与えることができます。
そのため痛みやコリの改善だけではなく、むくみ解消、疲労回復、ストレス、免疫力の改善などの効果を得ることができます。

主に筋肉に対して用いられることになりますが、筋肉の緊張を解きほぐすことができ、血流を改善させることができます。
痛みやコリ、むくみなどの改善に繋げることが可能です。

また同時にリンパの流れを改善させることができます。
リンパの流れが改善すると、滞っている疲労物質や老廃物を排出させることができるようになります。
疲労回復や免疫力の改善に繋がります。

さらに直接、内臓や器官に良い影響を与えることもできます。
腹部に揉捏法を用いるのであれば、腸の蠕動運動を活発にさせることができるために、便秘などの改善効果を期待することができます。
自律神経の働きを活発化させることにも繋がります。

交感神経と副交感神経のバランスを良くすることができ、倦怠感や抑うつ症状、イライラ、ストレスなどを解消させることができます。

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