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顎関節症の治療法 | 症状や原因・整体での施術について

顎関節症の概要

顎関節症は2人に1人にみられると言われる、とても一般的な症状であると言われています。
多くの症状は顎の開口時に「カクン」と音がしたり、大きく口が開けられなくなるといった症状で、軽度の場合には治療の必要はありません。

ただそのまま悪化してしまうと、顎関節周辺に痛みが生じるなど、生活に支障が出てしまうことも珍しくありません。

安静や薬物療法によって改善がみられることも多いですが、痛みが生じるような場合では整体やマッサージなど理学療法が有効であると考えられています。

顎関節症とは

顎(がく)関節症とは、口を開け閉めする際に顎の関節に痛みが生じたり、周辺の筋肉に痛みが生じたり、関節音がなったり、口が開けにくくなる症状のことを指しています。

このような症状が生じる別の病気ではないことが明らかであれば、顎関節症と診断されることになります。
顎関節症は2人に1人は経験があるというとても多い症状ではありますが、明確な定義がないのも事実です。

上記で述べたように、痛みが生じることが多くありますが、音だけで痛みが生じないということもあり、治療の必要性が低いものも少なくありません。

強い痛みがあったり、口が開けにくいなどの治療の必要性が高いものは、症状を自覚した方の中でも数パーセント程度であるとされています。
関節音が鳴るというだけの方の割合が多く、治療の必要はないとされていますが、耳の近くになることから、気になって受診するという方も少なくありません。

これは顎関節にある関節円板が前方にずれて、顎関節のクッション性が低下することによって音が出てしまう症状で、治療の必要はありませんが治すには手術が必要であるとされています。

さらにずれてしまうことによって、口が開きにくくなってしまうこともあります。
症状を訴える方には女性が多く、しかも10歳代後半から30歳代に患者が多くなっており、それ以降になると減少傾向にあります。

顎関節症の症状

・関節雑音:口の開閉によって「カクンカクン」と音がする
・開口障害:大きく口が開かなくなる
・運動異常:下顎を動かす筋肉がうまく動かない
・顎関節周辺の痛み:口を開けようとすると痛みが生じる

顎関節症の症状には、大きく分けて上記4つの症状があります。

「カクンカクン」と音がする関節雑音と大きく口が開かない開口障害が、顎関節症の6割程度でみられる症状です。

顎関節は顎関節内にある関節円板が下顎と繋がっていて、開口する際に下顎は前に移動します。
顎関節症によってこの関節円板が前方にずれている場合には、開口時に下顎が関節円板に引っ掛かり、これが「カクン」という音になって現れます。

さらにこのずれが大きくなると、開口がしにくくなり、開口時に関節や周辺筋肉に痛みが生じるようになるのです。

顎関節症の原因

顎関節症は、一昔前であればかみ合わせの悪さから引き起こすものと考えられていましたが、現在ではさまざまな原因が複雑に絡み合って生じると考えられています。

もちろんかみ合わせも要因の一つになると考えられますが、顎関節を支える筋肉の行動上の問題や筋肉への持続的負担などの積み重ねであると考えられています。

多くみられる要因に、顎関節周辺の筋肉への持続的な負担があります。
例えば、歯ぎしりをするような癖がある場合には、普段から顎関節に負担をかけてしまっています。

また多くの方は口を閉じていても歯を閉じていることはありませんが、顎関節症の多くは日中でも歯を閉じて顎に負担をかけていることが分かっています。

これを「歯列接触癖」と呼ばれていますが、この癖を矯正するだけで症状が改善することも少なくありません。
食事の際に片側だけで噛む癖についても、顎関節症の原因の一つになると考えられています。

このような原因によって顎関節症がみられる場合には、痛みが強い場合には薬物療法によって痛みをコントロールしながら、整体やマッサージなど理学療法によって筋肉の緊張をほぐしていくことが有効であると考えられています。

顎関節症の治療法~整体での施術について

顎関節症の治療法の基本は、顎関節に負担をかけないようにしながら、痛みを取り除いていくという方法が一般的です。

安静にしていることで自然に改善することも多いのですが、なかなか痛みや障害が取り除けないということであれば、整体やマッサージなど理学療法に取り組まれることもあります。

どのような治療法があるのかご紹介していきましょう。

顎関節症の一般的な治療法

・薬物療法
・スプリント(マウスピース)療法
・理学療法

顎関節症に対して一般的にみられる治療法として、上記のものが挙げられ、その他にも運動療法心身医学療法などに取り組むことがあります。
薬物療法は顎関節に痛みが生じる場合や筋肉に緊張が強くみられる場合においては、鎮痛剤を処方されることが多くみられます。

その他にも痛みを抑えるための湿布薬を処方されることもあります。

マウスピースを用いて治療を行う方法をスプリント療法と呼んでいます。
マウスピースを活用することで、顎関節に負担かけている状態を軽減させることができます。
日中にマウスピースを装着する必要はありません。

理学療法は、整体やマッサージ、電流を流すなどによって、顎関節周辺の筋肉の緊張をほぐすことができます。

顎関節症の場合、関節円板が前方にずれることによって音がなったり、痛みが生じたり、口が開けにくくなったりすることが多く見受けられます。
そのため、整体や整骨など歪みの調整はとても有効であり、周辺筋肉の緊張をほぐすことができるマッサージなどに取り組まれる機会も多くなっています。

顎関節症の整体とは

顎関節症は、冒頭からお伝えしている通り、顎関節内にある関節円板のずれによって生じることが多い症状ですが、それ以外にもさまざまな要因があると考えられています。
例えば、首や背骨などの歪みによっても顎関節症の要因になると考えられています。

首や背骨に歪みが生じると、肩こりや首こりが酷くなりますが、周辺筋肉に緊張を与えてい
るからです。

酷い場合には顎関節周辺の筋肉にまで緊張がみられるようになり、顎関節症を引き起こす原
因となってしまうのです。

そのため整体によって全身のバランスを良くすることによって、顎関節症も自然に良くなってくることも珍しいことではありません。

実際、顎関節症を訴える方の全身状態を確認していくと、肩こりや首こりの自覚症状をお持ちの方が多いことが分かります。
特に顎関節症を繰り返す、という方においては全身状態のバランスを整えることが有効な治療法であると考えられます。

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